小林正彦
CV ( 2024/12 )
Portfolio ( 2024/12 )
小林正彦は写真を用いて「不可視の存在」を捉えるすべを模索する写真家である。
それはテキストやイメージなどの情報の輪郭を獲得できなかった感情や、アーカイブされなていない記憶・思考の断片などを指す。現代社会で価値ある人材として働くには、効率的かつ再現性のある業務遂行力が求められる。コミュニケーションの場においては曖昧で冗長なまとまらない思考はわかりにくいものとされ、その存在は亡きものとして扱われる。
日々の情報伝達で受け取るのは要約されて適切な言葉を獲得できたものであり、その周縁にあったはずのわかりにくいものはみることができない。彼は、そういうものこそ生きていく上で切り捨ててはいけない感情であり、向き合うべきものではないかと考えている。
近年は映写機とアクリル板を用いて不可視のイメージを手探りで鑑賞する空間制作を行っている。
私たちがみている世界は断片的であり、その外側にある存在を知ることで今はまだ観測不能なものごとを知覚するすべを獲得できるかもしれない。彼は自身の作品がその契機になることを目指している。
Biography
写真家。1988年埼玉県生まれ、2024年埼玉在住。
大学在学時に写真の製作技法を学ぶ。卒業後はシステムエンジニアとして働きながら作家活動を開始する。2018年から2021年まで美術館を拠点にしたアートコミュニケーション事業に参加し、作品を介したコミュニケーションのあり方を学ぶ。2022年にDOORプロジェクトを履修し、アートと福祉の関係性について学ぶ。「不可視の存在の可視化」、「みること・共有することの難しさ」をテーマに写真作品を制作している。
Curriculum Vitae
Solo Exhibitions
2024 KYOTOGRAPHIE KG+ / Who Gives a Thought ( ⚪︎間 | 京都 )
2024 Laundry ( Alt_Medium | 東京 )
2023 生活史的風景 ( gallery RooM | 埼玉 )
Group Exhibitions
2024 第9期フォトアーキペラゴ写真学校修了作品展 ( 高松市美術館 | 香川 )
2024 KG+ × Teramachi kyogoku shopping street art museum collaboration ( mumokuteki cafe | 京都 )
2024 APAアワード2024 ( 東京都写真美術館/京セラ美術館 | 東京/京都 )
Art Project
2023 D-Lab 9次元ダイバーズ ( 台東区芸術文化支援制度対象企画 | 東京 )
Grant
2023 APAアワード2024写真作品部門入選
Workshop
2022 サイアノタイプフォトグラムワークショップ ( 香音里 | 東京 )
Contact
koba631208<at>gmail.com
最終更新日 2024/12/12